Mobilesuit:Nahatgall
永野護デザインのモビルスーツ
全高46.5m
月刊ニュータイプ2007年1月号にてそのデザイン画が初公開された*1。機動戦士ガンダム「逆襲のシャア」にシャア・アズナブル専用モビルスーツとして登場する予定であったものである。
実際に「逆襲のシャア」に登場したモビルスーツは出渕裕デザインの「サザビー」であったのだが、元々は「ナイチンゲール」であり、監督の富野由悠季による小説版「逆襲のシャア」にはこの「ナイチンゲール」という名称で登場している。
いわゆる「永野モビルスーツ」について
- これまで数多くの続編が製作された「ガンダム」なのだが、機動戦士Zガンダム以降、複数のメカデザイナーが参加するようになり、デザイナー個人が自身のモビルスーツデザイン(イズム)を発展させ、その画を雑誌メディアなどに公表する事例が出てきた。特に、永野や小林誠のそれは、非常にオリジナリティの強いものであった。
- 逆襲のシャアに登場するモビルスーツについては、永野がデザインすることで企画が進められていたのだが、様々な事情から彼は降板する。その経緯については掲載誌を参照のこと。
- このモビルスーツは、「ガンダム史」に存在しない、いわば架空の機体である。
- 永野がデザインしたモビルスーツについては、彼が初めて「ガンダム」に参加するようになったZガンダムからはじまる、詳細で膨大な開発史が付け加えられている。この記述は、本編のガンダムとは異なる「永野モビルスーツ」の歴史である。
- Zガンダムのモビルスーツに関しては、富野の意向により、これまでのモビルスーツっぽくないデザインを打ち出そうということで、永野がそのイメージリーダーとして企画段階からデザインに参加していた。後番組の機動戦士ガンダムZZにおいても永野は数多くのモビルスーツをデザインした。だが、実際には、ZZでも永野は降板した。これまでの雑誌などでの彼のインタビューによると、スポンサーにより降板「させられた」ということである。スポンサー側の発言がない以上、真実は闇の中だとしか言えない。
- とにかく、本編のデザイン画として公表されたものを除く、永野が独自の世界観で描くいわゆる永野ガンダム=永野モビルスーツとは、正規のガンダムとは異なる「パラレルワールド」として存在するのだが、富野とのコラボレーションの産物として出発しているので、全く関係がないとは言い切れない。富野と永野による詳細なデザインスケッチが行われていたのは、富野のインタビューなどからも明らかになっている。
- なお、永野が発表するモビルスーツ画の著作権は、彼の所属する会社「EDIT」に帰属する。