ニコライ・ハルトマン(Nicolai Hartmann (Nikolajs Hartmanis), 1882年2月20日 リガ - 1950年10月9日)は、ドイツの哲学者。
マールブルク大学でヘルマン・コーエン、パウル・ナトルプに学んだ。
初期は新カント派に属したが、エドムント・フッサール、マックス・シェーラーの現象学に影響を受け、そこを超えてゆくこととなる。
爾来シェーラーの哲学的人間学に接近し、独自の存在論、美学等を構築せるを以て、却って後続せる謂う所の「存在論的カント解釈」を準備した一人に算入せられるに至ったことは、些か皮肉的な事態であると言うよりは寧ろ、ハルトマンの哲学的才分の天才的豊穣をこそ、如実にさえ示していると論定すべきところであるのだろう。
福田敬訳『美学』(作品社、2004年)
村岡晋一監訳『ドイツ観念論の哲学』(作品社、2004年)
杉本吉雄『ニコライ・ハルトマンの哲学に於ける認識と存在の問題』