ネイトー・トンプソンの文化戦争 - やわらかいプロパガンダがあなたを支配する - (原題 Culture As Weapon)を読んだ。本書は文化を用いた大衆掌握・操作に関してのレポートなのだが、扱っている範囲が広い分、掘り下げ度が若干浅く感じた。本書が主にアメリカについて書かれていることが、そのように感じた原因の一つかもしれない。ただ、本書でも繰り返して述べられているが、人々が持っている恐怖心に付け込んだり、欲求を煽ることに文化(音楽、絵画、アート、演劇、文学)などが利用されており、20世紀の後半になってくると、それが資本主義の商業活動と強く結びついたことで、より過激に、より巧妙に隠されなが…