ノロウイルスは秋の終わりごろから冬の中頃までが流行期間で、小児に多い感染症である。このウイルスに感染すると、2~4日の潜伏期間の後に1~2週間もの長期にわたる発症期間を迎える。症状は、腹痛、下痢、胃痛や胃痙攣、頭痛、発熱などである。 特徴は、10~100個程度のごく少量のウイルスでも、人に感染することである。ところが、感染した人の便や吐しゃ物の中には、大量のウイルスが含まれている。したがって、不十分な手洗いなどが原因となる接触感染(糞口感染ともいわれる)が、主な感染伝播ルートとなる。ただ、絨毯などに吐しゃされ、慌てて乾燥させようとした場合には、空気中にたくさんのウイルスが舞い上がり、空気感染を…