はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と七十五 「ノーウーマンノークライ ナ バリアイランド!」③ 別れ際に、そのお兄さんを心配させまいと、「大丈夫。バリは僕の庭のようなものだから」、と、片言の英語でエラそうに宣ったわりには、別れたそのシリから、ココはドコ?、と、途方に暮れる。 仕方なく、とりあえず、土の道をプラプラと歩いていると、何軒か並んでいる店のその左端の、角のお土産屋さんのオヤジさんと目が合ってしまう。 その店、たしかにお土産屋さんっぽくはあるのだけれど、だからと言って、よくあるあの「ファンシー」感は全くない。聞けば、その無骨なオヤジさんが全て作っている、という。 そう聞かされると、…