『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場するモビルスーツ。
ネオ・ジオン(アクシズ)のサイコミュ搭載試作型MS。型式番号はAMX-103。AMX-004 キュベレイによってニュータイプ専用MSの開発に成功したネオ・ジオンは、一般兵にも使用可能な改良サイコミュを搭載した量産型MSの開発に着手。そして試作機としてロールアウトしたのが本機である。
肩と腰に巨大なバーニアスラスター群があり、Ζガンダムをはじめ同時期の機体のほとんどを上回る高い機動性を誇る。しかし、スラスターの稼働にジェネレーター出力の大半を喰われてしまうため、本体搭載ビーム兵器の定格出力が発揮出来ない欠点が存在する。そのため、独立したジェネレータを搭載する3連メガ粒子砲を外付けのシールドに内蔵することで、ある程度の改善が図られている。また、ジオングの有線誘導ビームハンドを改良した3連装ビーム砲搭載の有線式アームを装備し、誘導ワイヤーを片側最大50m伸ばすことで直径100mのオールレンジ攻撃が可能。
ハイスペックな機体ではあるが、総じてバランスが悪く、MSとしての完成度は高くはない。また、オールレンジ攻撃に必要な一般兵用サイコミュが未完成だったため、実戦では有線式アームを充分に活用出来なかった。そのためハンマ・ハンマは量産化には至らず、一般兵用サイコミュ搭載MSの開発は、後発のAMX-014 ドーベン・ウルフに引き継がれることとなる。また、後に第二次ネオ・ジオン抗争後のラプラスの箱を巡る戦いにて、本機のコンセプトを受け継いだYAMS-132 ローゼン・ズールが開発されている。
劇中では、マシュマー・セロによって実戦試験が行われ、AMX-104 R・ジャジャと共にジュドー・アーシタ搭乗のΖガンダムの頭部を吹き飛ばし窮地に追いやるなどの戦果を見せた。