1912年から1956年までのフランス保護領時代の首都ラバトに向かう途中、私たちはカサブランカの南部を通過した。 そこは大規模なスラム街で、土で出来た壁に四角い穴が1つだけある箱が果てしなく並んでいた。 明りも水もなく、入り口さえ見えない。 これらはモロッコでは政府が提供した住居だ。 私たちの想像を絶する光景。南アフリカのケープタウンのスラムはこれに比べると天国だ。水も電気も引かれている。 バスがどこまでも続く貧しさの果てなき場所を通り過ぎていく。 人口の半分は農奴制の農民で、麦類が主な産物。 モロッコはヨーロッパより南に位置するため、オリーブ、ナツメヤシなどの野菜と果物が早く実るので殆どヨー…