私がバンクーバーに住んでいた時、市長選挙では麻薬中毒者対策がいつも争点になると知りました。選挙戦では「どうやって麻薬中毒者を取り締まるか」と論ずる候補者はいなくて、どの候補者も「どうやって麻薬中毒者を救うか」と論じています。カナダ人にとって、麻薬中毒者は犯罪者というよりも社会が生み出した被害者でした。私たちと同じ人間をあのような可哀そうな状況に追いやったのは私たち全員の責任だとの共通認識があったのです。 帰国後、悪臭を放つホームレスを東京の図書館からどう排除すべきか、というネット記事(以前はここにリンクを張っていましたが、その記事がなくなってしまいました)を読みました。同じ記事の中に、カナダの…