『トラファルガー』(Trafalgar, 1971.11) 『トラファルガー』は1970年代前半のビー・ジーズのアルバムのなかでベストの作品であるという評価に多くのファンが同意することと思う。バリーとロビンの黄金ライター・コンビが復活することで、前作よりもはるかに粒ぞろいの楽曲がそろい、充実したアルバムが完成した。 しかしその一方で、いろいろと謎めいたところのある作品でもある。当初二枚組での発売が予定されていたともいい、歴史をテーマとしたコンセプト・アルバムとして構想されていたともいう。後者については、タイトルからしてそれを裏付けるし、そもそもアルバム・ジャケットがポーコックの「トラファルガー…