社会的な不正というものは次から次へと明るみに出るようですが、科学者の研究不正というものも特に最近は数多くなってきたように感じます。 その中でも特に医学や生命科学の分野で目立つようです。 本書著者の黒木さんは発がん機構の研究を長年やってきましたが、大学医学部の教授も務めてきたということで研究不正の対処にも多く関わってきました。 本書発行の2016年の寸前には社会的に大きな話題となった、STAP細胞とノバルティス事件という不正が明るみに出ました。 メディアを賑わせたということではSTAP細胞事件の方が記憶に残りますが、社会的・科学者的に大きな問題を残したのはノバルティス事件の方かもしれません。 ノ…