フィット&ギャップ分析とは、パッケージソフトを利用するシステム開発で、パッケージが備える機能とユーザー企業の業務の「適合部分(フィット)」および「かい離部分(ギャップ)」を調べる作業のこと。
実際の開発作業に着手する前に、修整や追加開発が必要な機能を洗い出すことが目的。ERPパッケージ(統合業務パッケージ)を導入する企業のなかには、数カ月にわたりフィット&ギャップ分析を実施するところも少なくない。
フィット&ギャップ分析は、パッケージに盛り込む業務プロセスの過不足を解消する作業と、業務プロセスで不足した部分をどのような形で実現するかを決める作業の二つからなる。
具体的には、まずベンダーがパッケージの中で規定している「標準業務プロセス」と、ユーザー企業の業務プロセスを照合する。標準業務プロセスと合致している部分と、そうでない部分を抽出する。ユーザー企業の業務プロセスとパッケージの標準業務プロセスが適合していない場合は、標準業務プロセスの順番を変更したり、標準業務プロセスを参考にして新たなプロセスを規定する。
続いて変更や新規に定めたプロセスをシステムでどのように実現するかを決める。例えばプロセスを新たに規定したところは、機能を新規開発してパッケージに追加したりする。