1960年、湖畔にキャンプデートへ訪れた男女4人の若者たちが何者かに襲撃され、3人が命を落とし、生き残った一人も当時の記憶を失うという事件が起きた。 フィンランド人にとってはなじみのある「青春の1ページ」とでもいうべき青年たちの幸福な余暇。それを文字通り血に染めた惨劇は、猟奇的事件に不慣れな人々に大きなショックと不安を与え、国民的な関心を集めた。だが事件の真相は明らかにならないまま、捜査は30年以上もの間、事実上凍結された。 2004年に事件の「唯一の生存者」が容疑を掛けられたことで再び大きな物議を醸した、フィンランド犯罪史上最も有名な凶悪未解決事件である。 ■概要 1960年6月4日(土)、…