お盆は過ぎたけど、散歩がてら、実家の宗派と同じ曹洞宗のお寺に参拝してきた。人っ子一人いない境内には、蝉の合唱が鳴り響き、隣接するお墓から線香のにおいが漂ってくる。なんだか懐かしいような背筋が伸びるような、そんな思いで手を合わせる。 お賽銭箱の横にメッセージがふたつ。 ひとつは、詩人で書家の相田みつをさんから。彼のメッセージはいつだって核心を突きながら温かく優しい。ほっと素直になれる。もうひとつは、興道禅人から。ずしっと心に響いた。 ちょっと一服すればいい。人間ちょっと一服したのが仏じゃ。人間がエラクなったのが仏じゃないぞ 帰宅して調べたところ、興道禅人は、定住する寺を持たなかったことから「宿な…