大阪唯物論研究会会員 倉島伝治 <黒人自由闘争>のアメリカ史公民権運動とブラックパワーの相剋 藤永康政 著 岩波書店 2024年12月25日 刊 427頁 ¥4,620円 筆者の関心は、「黒人の歴史をどう語り、どう理解するかは、現代のアメリカの保守・リベラルを分かつ太い断線のひとつである。したがって「公民権運動があったのになぜBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動が生まれたのか」、これに真摯に答えるためには、現代アメリカ黒人の政治社会運動についての長い解説が必要とされるのだ。本書の目的ひとつは、20世紀のアメリカ黒人運動――公民権運動とブラック・パワー運動――を現代アメリカの歴史の文脈のなか…