ベトナムを震撼させた巨額詐欺事件 2024年4月11日、ベトナムで世界最大規模とされる銀行詐欺事件の判決が下されました。中心人物であるチュオン・ミー・ラン(67歳)が、サイゴン商業銀行(SCB)から440億ドル(約6兆7300億円)を不正に融資させ、死刑判決を受けたのです。この事件は、ベトナムの経済規模(2022年GDP約4060億ドル)の約1割に相当する巨額で、国内外で大きな注目を集めています。経済犯罪による死刑判決はベトナムでは珍しくなく、反腐敗キャンペーンの一環として注目されていますが、こうした公金を私物化する行為は日本を含む多くの国でも見られる普遍的な問題です。本記事では、事件の概要、…