おはようございます。本日の読書レビューは、密室ミステリーの巨匠・鮎川哲也のデビュー作『ペトロフ事件』です。この作品は、鮎川氏が戦前、大連で完成させた初の小説原稿だったそうです。しかし、日本への引き上げ船の混乱で紛失しました。記憶を頼りに書き起こし、1949年(昭和24年)、当時のミステリー専門雑誌『宝石』長編小説コンテスト特別賞を受賞しました。 鮎川哲也が生み出した、名探偵は、鬼貫警部ですね。そのシリーズの第一作となります! 戦前の中国《大連》で資産家の高齢ロシア人男性が殺害される 甥のアントン・ペトロフ アントンの従兄ニコライ&アレクサンドル兄弟 イワンの死顔は穏やかだった 舞台はハルピンへ…