強きを扶け弱きを痛めつけるのがマスコミの本分ではあるけれど、先の霊感商法といい、ま近くは芸能界の性加害といい、じつにひどい。鉄面皮ぶりやらしたり顔のご託宣やら下劣な攻撃口調など、まるでヤフコメ程度ではないか。まあ、益体もないことは天下周知(同僚は「現代の床屋政談である」と警抜な評言をくだした)のヤフコメのほうがまだしも害毒は少ないかもしれない。悪臭は害毒ともいえるが。 なんて柄にもなく世相評判に及んだのは、 ★ドラウジオ・ヴァレーラ『カランヂル駅』(伊藤秋仁訳、春風社) が滅法面白かったから。ブラジル最大の刑務所につとめるお医者さんが見聞きしたことを書いている。なんだか話がつながらないようです…