「マジャールのゴールデンヘッド」 177㎝とそこまで大柄ではないものの、「黄金の頭」と呼ばれるヘディングの強さ、上手さでゴールを量産。フットワークにも長け、両足を操るテクニックとゲームの流れを読むインテリジェンスで攻撃をリード。50年代に無敵を誇ったハンガリー代表の点取り屋としてその名を馳せたのが、シャンドール・コチシュ( Kocsis Péter Sándor )だ。 プスカシュ、ヒデクチ、チボールらとともに、50年代前半のヨーロッパを席巻した「マジック・マジャール」攻撃の中核として活躍。52年のヘルシンキ五輪で、6ゴールを挙げてハンガリー初の金メダル獲得に貢献。大本命とされた54年W杯では…