集団生活で習得するのは、集団と上手につきあう方法ではなく、集団に心を動かされない方法。 科学者がスピリチュアルな人を恐れるように、スピリチュアルな人は詩人を恐れる。 人の役に立つものだけを善として手元に置くのではなく、役に立たないとされるものにも前向きに接していくことができたら、人はどんなに優しくならるだろうと思うのです。これは社会の中で弱者や少数派や異端とされる人や事物との関係性や共生という課題に重なります。(楠見清『無言板アート入門』ちくま文庫) デュシャンのレディメイドも赤瀬川原平のトマソンもタイトルを付けることで作品化され、日用品や無用の長物がひとつの「詩」になるのだと私は理解していま…