本作は、キング・クリムゾンの創設メンバーであるイアン・マクドナルド、マイケル・ジャイルズの二人が、クリムゾン脱退後に発表した唯一の共同作業の成果だ。 本作を初めて聴いたのは、1975年頃だと思う。僕のリアルタイムでのクリムゾン体験は、1974年頃、第2期クリムゾンの最終作、『レッド』からだ。この前後にデビュー作の『宮殿』以降、『暗黒の世界』までの作品を短期間で聴いた記憶がある。確か『宮殿』を聴いたのは『レッド』より先だったと思う。あるバンドのファンになると(クリムゾンのような特殊なバンドならなお更)、直ぐにでも、最新作に至るまでの、そのバンドの音楽的変遷を知りたくなるのは、自然な感覚ではないか…