封切り二日目。 席数89の【シアター9】の入りは四割ほど。 行ったことはないけれど、物語の舞台となる「パリ13区」は人種の坩堝のよう。 主要な登場人物の肌の色は、白色・黄色・黒色と(勿論、映像自体はモノクロームなので、しかとは確認できぬが)多彩。 そうした男女が、文字通りくんずほぐれつしながら愛憎をぶつけ合う。 さすが「R18+」だけあって、その種のシーンは多々。オマケにちょっとした暴力やクスリの摂取もあり、なるほどと納得のレイティング。 然は然り乍ら情緒的な側面だけでなく、大学を卒業しても、ロクな就職先も見つけられずにいる若者が置かれている社会状況をもさらっと、しかし舌鋒鋭く描写する。 それ…