ゴールデン・ウィーク中にどっぷり読みふけっていました。シリーズ第一作目で即ファンになった作家の推理小説です。 事件はガンディーやタゴールが活躍した時代のインド・カルカッタが舞台で、この物語の設定は1920年6月。今回は序盤からサンバルプル王宮に舞台が移り、宗教色がぐぐっと増しています。 このシリーズは全ての人がなんだか気になる人物設定で、なぜこういう考えや行動動機が起こるのかを紐解いていく流れの中に、インドの人が古くから大切にしている考えや立場、服従しつつも失われなかった誇りや心の経緯が読者の中に自然に入ってくる。 主人公の警部がイギリス人で部下の敏腕がインド人という組み合わせも最高におもしろ…