地球の表面に薄く存在する土壌は、実はとても繊細な構造物だといわれる。恒常的に動植物と微生物のはたらきによって生成と損耗を繰り返している。その生成に最も大きなはたらきをしているのがミミズである。ミミズがいなくなると、土は土としての性質を失っていく。世界中で進行している農地土壌の劣化は、ミミズの生存を脅かした結果といってもいい。 ミミズ(アースワーム)の和名は「目見えず」から転じた名だという。目がない動物なのだ。大きさは様々で、1mm以下のものから、オーストラリアでは4m近い長さの種類もいるそうだ。日本にも長さ60cmのものや太さ1cmのミミズもいるというが、見たくはない大きさだ。 ミミズには、一…