ムーディ・ブルース通算9枚目のアルバム『オクターヴ(Octave)』は、前作『セヴンス・ソウジャーン』(1972年)同様、1枚目のアルバム『マグニフィセント・ムーディーズ』(1965年)を完全無視の8にちなんだタイトルとなった。 『ソウジャーン』から六年後の1978年に発表された本作は、いろいろと考えさせられるアルバムである。 前々作の『童夢』(1971年)あたりからメンバー間の緊張が耐え難いまでに高まり、『ソウジャーン』制作時は、互いが互いを疎ましく思う最悪の時期であったという。それでも同作は全米1位のベスト・セラーとなり、ある意味有終の美を飾ったムーディ・ブルースは活動休止に入る。もっとも…