復活の秘術の先で、軽く女王と謁見。得られるものも少なさそうなので早々に立ち去ろうとすると、なぜかオレとキリクだけ呼び止められた。 「…聖騎士ジークのことです」 先日その件でウールを怒らせてしまっていることを考えれば、この場にオレたちだけを残したのは、まぁ女王なりの配慮ってやつなんだろう。 「裏切りの聖騎士は、闇の力に魅了されてしまいました。今や彼は闇のしもべ…魔物となんら変わりません」 視線が泳ぐ。この場にウールがいないことを再確認してから、女王は小さく息を吐いて、言葉を続けた。 「再び出会うことがあれば…今度こそ、彼の魂に安らぎを」 言い方こそ柔らかいが、要は息の根を止めろということと同義だ…