Yaghan people、ヤマナ族とも。
チリのパタゴニア、フエゴ島の南の島々からホーン岬までの地域に存在した少数民族。
世界で最南端に住む唯一の民族として認識されており、19世紀頃までは極寒の中ほぼ裸で生活していた。
英語圏では「フエゴ人」として知られていたが、「ティエラ・デル・フエゴ」と混同するため使われていない。
彼らの言葉として「ヤーガン語」が存在し、少数の人が話せたが、基本的にはスペイン語を使用した*1。
ヤーガン族は伝統的なノマド(遊牧民)であり、カヌーを用いて島を行き来し、食料を集める。男性はアシカを狩り、女性は海に潜って貝を獲る。
極寒の気候にもかかわらず、ヨーロッパ人と接触するまでほぼ全裸で過ごしていた。
四六時中、焚き火で暖をとっていたり*2、動物の油で作ったグリースを全身に塗ることで寒さをしのいでいたとされる。
*2:これにより彼らの生息する島はヨーロッパ人から「ティエラ・デル・フエゴ」(火の島)とも呼ばれていた。