西寧から西南方向へ33キロの湟中県(こうちゅうけん)にあるタール寺までの道は舗装されていた。標高2,500メートルにあるタール寺は、ラマ教黄帽派を創立したツオン・カパの出生地である。彼の後継者たちはダライ・ラマとして尊崇され、黄帽派はチベットの国教となり、1960年代まで存続し、今もまだ宗教的勢力が強い。このタール寺は、ラマ教を信仰する多くのチベット族、蒙古や土族などが参拝する聖地でもある。また蒙古族が、蒙古高原からチベットのラサヘ巡礼に行く中継地でもあった。 標高2,500メートルにあるタール寺 タール寺入口の一つ タール寺前の青空市場 現在のタール寺は、明朝時代の1560年に建立されはじめ…