運がいい人のキャリアを大きく左右するのは、ビジネス界だけの話ではない。一九七九年に映画監督のジョージ・ミラーは、新作『マッドマックス』の主役にふさわしい俳優を探していた。戦いに疲れて傷ついた、しかしタフな男が理想だった。オーディション前日の夜、メル・ギブゾンという無名のオーストラリア人俳優が、通りで三人の酔っ払いに襲われた。顔をはらし、疲れきったようすでオーディションに現われたギブゾンを見た瞬間、ミラーは彼を主役に決めた。(リチャード・ワイズマン博士『運のいい人の法則』矢羽野薫 訳、角川文庫、2011) こんにちは。96年に公開された、キャメロン・クロウ監督の『ザ・エージェント』に「This …