ワインを開けるたびに思う。 色は濃いか、薄いか、香りはどうか、涙はどうか、 どんなに安いものでも最初の一口で何らかの反応を示そうと。 「渋い」とか「軽い」とか、そんなありていの言葉では駄目だから、 様々な形容を見つけて表現したいと思う。 たとえば「古典的な渋み」とか「干し草の香り」とか、 そんな何だかよく分からない形容。 ただの飲み物の味に想像力を膨らませるというのが、 ワインの面白いところなのだろう。 だから、かなり頭を使うお酒に違いない。 ワインの本場のヨーロッパでは日常使いのものは、 水よりも安いものも多い。 だから、たまにその何倍もする値の張るワインを買った時は、 味に蘊蓄を言いたいの…