前田日明率いるリングスの中で特に面白い存在だったのがヴォルク・ハンである。コマンドサンボという当時は訳の分からない格闘技出身で、リングスデビュー戦はVS前田だった。 リングスという団体は、KOKトーナメントまでは、プロレスと格闘技(リアルファイト)が混在していた(という話だ)。ハンは、デビュー戦後見たことのない関節技(クロスヒールホールド等いろいろ)や思いっ切りのいい掌底等を繰り出す試合をし、たちまち人気者になった。ハンの試合はリアルファイトだったのだろうか? 僕は、上質のプロレスだったと思う。かつてアントニオ猪木が「3の力しかない相手を8,9まで持っていき、その上をいって仕留める」というよう…