吸血鬼ドラキュラのモデルで有名なワラキア公ヴラド・ドラクラ(ブラド三世、串刺し公[ツェベシュ])の物語です。戴冠した1456年から物語が始まり、現在6巻まで進んでいます。面白いので、一気読みしてしまいました。 物語は、ちょうどイギリスでは薔薇戦争の最中です。日本では応仁の乱がおこったあたり。1453年にオスマントルコによってコンスタンチノープルが陥落しています。そのブイブイ言わせている大国オスマントルコと、同じく大国ハンガリーに挟まれたワラキアは両者のバランスを取る難しいかじ取りが必要でした。また、当時のワラキア国内では大貴族の力が強く、君公はお飾り状態。ヴラド三世はまず大貴族と戦います。そし…