この記事でわかること 三面等価は経済法則ではなく会計の恒等式であり、生産・分配・支出は同じ取引を別の角度から数えた結果 政府支出は需要不足下で遊休資源を動員し、連鎖的に新規の生産・分配仕訳を生むこと 仕訳は名目を記録する——コストプッシュ下の「GDP成長」を実質拡大と読むのは取り違え この記事の仕訳が見せるもの 政府が1億円の公共事業を発注する——その1件の取引を起点に、生産・分配・支出の3側面に同時に仕訳が立つ姿を追います。その後、賃金として分配された資金が次の消費を生み、遊休資源を動員して新たな生産・分配の仕訳を発生させる連鎖を見たうえで、最後に同じ仕訳が名目と実質でどう違って見えるかを確…