中国で新たに導入される不動産税はいくつかの大都市で5年の試行期間を経て全国に展開される、となっており詳細が決まって行くにはまだ時間がかかります。しかしすでに将来の課税負担に対する懸念から不動産価格が鎮静化されるという効果(?)が実際に出ています。 不動産税導入の背景は習近平の掲げる新たなスローガン「共同富裕」です。「共同富裕」は邓小平が経済発展に大きく舵を切った「先富論」が生み出した格差、つまり「先に富めるものが豊かになり、後から・・・」のはずが、現実には富めるものはどんどん先に行ってしまい、その後がまったく追いつかない現状を是正しようというコンセプトだと思います。(少なくとも表向き) 不動産…