徒然なるままの書評です。 「不死身の特攻兵」鴻上尚史 著 講談社現代新書 2017 神風特別攻撃隊(特攻隊)に9回出撃して9回生還した方(佐々木友次氏)の話。 この本を読んでそんな方がいらっしゃったということを初めて知る(上官の命令に逆らい、人間の尊厳を大事にされた方。なので、尊敬します)と同時に、日本人の精神性(同調圧力)について深く考えさせられました。 著者は説きます。 「日本では、違う言語を話す異文明に蹂躙された経験がないので、「世間」は所与のもの(初めからあたえられたもの)だと思うことが当たり前になり、集団依存主義と運命依存主義が生まれた」 「日本人を苦しめたのが、異国の異文化や異教徒…