わが国では電気事業者間の広域的運営のため,電力系統の系統間連系が整備されてきているが,連系線潮流の制御が複雑になるなどの理由から,相互の連系は 1 点連系を基本としてきた。 この系統間連系により期待できる利点及び考慮すべき留意点の主なものは以下のとおりである。 利点 連系した系統全体で経済的な電源運用ができる。 系統規模が大きくなると系統の負荷変動率が小さくなるため,系統周波数の変動は小さくなる。 電源脱落,基幹送電線のルート事故,気温の変化等による電力需要の増加などは,偶発的な要因によることから,トータルとして必要な供給予備力を節減できる。 健全系統からの応援が可能となり,電源脱落による系統…