[要旨]日本ビニル工業は、メインバンクとの関係が決裂したことがきっかけとなり、私的整理を行うことになってしまいました。融資を受けている会社は、すべて、メインバンクの言いなりにならないわけではありませんが、メインバンクが取引をしている間は、業績が回復する見込みがあることを、対外的にアピールできる効果があります。[本文]今回も、「なぜ倒産-令和・粉飾編-破綻18社に学ぶ失敗の法則」を読んで、私が気づいたことについて述べます。同書には、ビニールレザー等を製造していた、日本ビニル工業の事例が載っていました。「業績不振が続く、日本ビニル工業に対して、メインバンクは厳しい見方をし、2011年に新規融資を停…