水力エネルギーの未利用地点は落差や流量の小さい場合が多く,このような地点の発電所に選定される効率のよい水車は限られ,チューブラ水車やバルブ水車などの反動水車が多く採用されている。 また,S 形チューブラ水車は,水路外部に発電機を設置できるため,バルブ水車に比べ,発電機構造や機器配置などの設計自由度が高いという特長がある。 クロスフリー水車は,円筒かご形のランナが特徴的で,反動水車と衝動水車の両方の特性を併せもち,出力 1 000 [kW] 程度以下で,落差が 5 [m] ~ 100 [m] 程度の地点に適用され,流量変化に対して大小に分割したガイドベーンを切り替えることで効率の良い運転ができる…