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中絶えばかごとや負ふと危ふさに 縹の帯はとりてだに見ず

中絶えばかごとや負ふと危ふさに 縹の帯はとりてだに見ず

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熟女を巡って貴公子二人 大騒ぎの夜【源氏物語114 第七帖 紅葉賀16】源典侍は二人の指貫や帯をもたせてよこした。頭中将は 破けた源氏の直衣の袖を、源氏は頭中将の縹(はなだ)の帯を返した。

源氏は友人に威嚇《おど》されたことを残念に思いながら 宿直所《とのいどころ》で寝ていた。 驚かされた典侍は 翌朝残っていた指貫《さしぬき》や帯などを持たせてよこした。 「恨みても 云《い》ひがひぞなき 立ち重ね 引きて帰りし 波のなごりに 悲しんでおります。 恋の楼閣のくずれるはずの物がくずれてしまいました」 という手紙が添えてあった。 面目なく思うのであろうと源氏はなおも不快に昨夜を思い出したが、 気をもみ抜いていた女の様子に あわれんでやってよいところもあったので返事を書いた。 荒《あれ》だちし 波に心は騒がねど よせけん 磯《いそ》を いかが恨みぬ とだけである。 帯は中将の物であった。…

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