【Sinocentrism】 「シノ・セントリズム」
中華帝国(と、現在におけるその後継たる中国政府)における覇権主義もしくは膨張主義と呼びうる行動を指す語としても用いられる。中華思想と同様に、○○至上主義の別表現として用いられる場合も見られる。その他、いわゆる大中華主義とか中華帝国主義と呼ばれる、
中華思想は中華が世界の中心であり、その文明こそが最高のものだとする思想である。これに主義の語がつく場合、行動理念としての側面が強められているとしても誤りではあるまい。
中華的世界観においては、徳のゆえにその位にある天子が至上の存在であり、その威徳によって成立している中華王朝こそが世界最優等の文明国であると看做す。儒教は徳に劣るものを指導し、教化することを是とする。化外の民、つまり辺境に住まう夷狄に対しても天子の威徳を及ぼすのは、この考え方においては正しいふるまいとなる。
この点ではいわゆる帝国主義において「未開の野蛮人に対して文明の恩恵を施す」という発想が見られたのとそうは変わらない。