「中国共産党の歴史」(高橋伸夫著、慶應義塾大学出版会)は興味深い本でした。 ほとんどの歴史書で統計的に短く扱われている大躍進政策について、最新の研究結果を含めて、詳しく書いています。地域によって、餓死者数はかなりの差があるようです。 この大躍進政策の失敗での餓死者は中国だけにしか存在しませんが、世界中を巻き込んだ世界史上最悪の第二次世界戦争の戦死者数と匹敵します。人の命が平等であるなら、第二次世界大戦と同じほどの時間と労力をかけて大躍進政策について研究すべきなのですが、そうなっていません。中国以外の国が研究することはないでしょうし、共産党政権が続く限り中国が研究することもなく、万一あったとして…