江戸幕府の初期に行われた朱印船貿易はベトナム、タイ、フィリピンとの交易が中心であったが、マラヤ半島にあったマラッカ王国との交易も少ないが行われていた。日本人町については確認されていない。 明治に入り、外南洋であった東南アジアにも日本人の移民が行われた。シンガポールを含めたマラヤ各地にも日本人が働きに出かけていった。移民の形態としては、小売・行商の商業移民、農業移民、漁業移民、サービス業移民が多く、やがて商社、ゴム園経営、鉄鉱業ビジネス、海運、銀行など大手資本が経済活動を展開した。 マラヤ半島の東海岸はマレー人が人口の多数を占めていたが、この他、華僑、インド人も暮らしていた。ここに日本人も移民と…