実在の事件をベースにした映画29作品について記す。 事件そのものを描いた作品のほか、事件や犯人からインスピレーションを得て生まれた作品、物語の本筋と直接関係しないものの時代背景の一部として登場するものも含まれる。 事実がどのようなものだったかを調べてみるもよし、どういった脚色が施されていたのかを確認するもよし、いずれも事件マニアには一作で二度楽しめる作品となっている。 ■『八つ墓村』(1951/77/96) 1938年岡山県で起こった津山30人殺し事件をモチーフのひとつに、横溝正史が雑誌『新青年』『宝石』に連載した金田一耕助シリーズの第4作目。映画は1951年東映による片岡千恵蔵版、77年松竹…