はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と十一 「ジジツハ アリマセン シカシ カノウセイハ ヒテイデキマセン」 「事実はありません。しかし、可能性は否定できません」 ん? 「たとえば原発の、あのトンでもない事故が起こる前に、その原発の安全性について、地元住民が、電力会社に、『たしかに、今まで、事故が起こったという事実はないかもしれませんよ。でも、今後、取り返しがつかないような事故が起こってしまう可能性は否定できないわけでしょ』、と、いうのなら、大いに理解も共感もできるけれど、しかし、個人の、あるいは、故人の、その命の、魂の、尊厳に、大きく関わってくるようなコトに対して、ナンの根拠もないにもかか…