日興上人・遺戒置文廿六箇条[日達上人略解] 【日達上人・序】宗祖日蓮大聖人滅後七百年、その門下は既に大聖人の仏法の正鵠を失ない、乱雑なる信仰と分派を形成している中に、独り我が日蓮正宗は大聖人の化法に於て化儀に於て、一糸の乱れもなく厳然として、そのまま正法を今日まで伝持して居ることは、実に二祖日興上人が大聖人に随身給仕して知らず知らずに大聖人の化儀を体得し、なお且つ大聖人の内証の御法門の付嘱を受け、それを厳格に師伝して金口嫡々に歴代の法主が相承して来た為めである。日興上人は大聖人滅後七年にして、自ら別当たるべき身延山久遠寺を捨てざるを得なかった。その御心中は只だ大聖人の仏法を如何に正しく清く広宣…