井上脚本

井上脚本

(一般)
いのうえきゃくほん

脚本家、井上敏樹氏の書いた脚本。
特にネットコミュニティにおける言及(個人サイトやブログ、掲示板などでの感想・批評)で、この名称が用いられる事が多い。


こうしたネットコミュニティなどでは、井上脚本には、演出方法やカット割りから、挿入されるSE(効果音)、役者の衣装など、作品に関わる事柄が全て指定されている、と思い込んでいる人が、ごくたまにいる。そういう人たちは作品のキャラクターやアイテムのデザインすら井上氏が決めているのだと思っていたりもする。

実際の井上氏は「シナリオは映像のための設計図に過ぎない」が持論であり、どちらかと言うと脚本執筆の前段階であるプロットを重視するという。もともとアニメのシナリオは多くが絵コンテの土台となるポジションであり、特撮作品はアクションシーンなどをシナリオではなく監督や殺陣師(アクション監督)に一任するというスタイルが取られているが、さらに井上氏の脚本では、シーンのト書きは大意を示すにとどめ、セリフの解釈も読み手に委ねるという執筆スタイルがとられる。その為、井上氏が脚本を担当する作品の演技と演出の方向性は、役者・声優と監督といった現場の手で、初めて完成する事が多い。


濃いキャラクター性の重視・人物間の対立や確執・明朗快活な勧善懲悪への懐疑など、賛否両論のクセの強い作風だが、自分以外の脚本家がシリーズ構成を務めている作品に関しては、そのシリーズ構成担当者の作風に出来るだけ合わせようとする姿勢も良く見られる。また、いわゆる「クサい」台詞が使われる事が多いのも特徴。
井上脚本に対する主な批判意見としては、ストーリー展開の為に「偶然」を多用する、長期シリーズのメイン担当において途中の展開がグダグダになったり、伏線を回収せずにラストが投げっぱなし*1になる、といったものなどがある。


脚本執筆が早く、「仮面ライダークウガ」や「鉄甲機ミカヅキ」「仮面ライダー響鬼」など、進行の遅れた作品にヘルプとして井上脚本が投入される事も多い。


2006年、株式会社ジーハミングから、井上脚本から選び出された台詞を柄にしたTシャツ・キャップなどの、井上敏樹公式グッズが発売される事が決定。

*1:ただしこちらは共に仕事をする事の多い東映の白倉伸一郎氏の作品に対する考え方から来ているという擁護意見も見受けられる

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