もしも人のこころが読めたなら 真っ先に、私を傷つけたあの人のところにいく そしてあの人の顔を真正面から見てやる 「なんだ、あんたは」 「急にどうした」 「本当にいつも勝手だな」 あの人の髭だらけの口から発せられるのは、どうせ聞きたくもない言葉。 でも その時に、もう少しその場に居続けられる勇気を 私のトラウマが許してくれるなら、その時間を与えくれるなら、 ろくでもないことを喋り続けるあの人の心の声が、私の耳の奥にだけ到達するだろう。 「本当は・・・ずっとずっと待ってたんだ。よく来た。愛している」 今更こんな都合のいい夢はない。 現実で叶わない夢は見ない。 眠れない夜の方が多いし、夢は悪夢という…