アメリカの平均寿命は、他の先進諸国に比べて6歳も低い。最近はオバマケアもなんとか定着傾向にあり、癌治療による生存率は世界一だ。それなのに何故? 世界の政治経済を支配している国の不思議な現象は、実は、これまで必ずしもよくわかっていなかった。しかし、死者のデータを丹念に見ていくと、なるほどと思えるファクターが浮かび上がってくる。 まるでミステリーのような構成で「アメリカの死」の謎を追及しているのは、英経済誌ジ・エコノミスト7月31日号の「恐るべき数のアメリカ人が老年を迎えない」である。この記事は単に数字を並べるだけでなく、人口動態学を駆使し、地域ごとの医療制度なども比較しているので、ちょっと読むの…