メモ。「『帝国のヴェール』という言葉の背後にある一つの重要な認識は、私たちは、いまだに『帝国』と呼ぶほかない国家と資本によるシステム、つまりは、国境を越えた(目には見えにくい)搾取と収奪のシステムのなかにいるのではないかということである。読者のなかには、『帝国』とは過去の遺物であり、人類は帝国主義や植民地主義をすでに乗り越えたと思い込んでいる人がいるかもしれない。しかし、グローバルな水準でも『中核(中心)』が『周辺』を搾取する世界システムや、その下での国家間のヘゲモニー争いは残っており、『中核』を構成する先進国の内部でも、富の偏在と貧困を生み出す経済システムや社会構造は無くならない。人々を分断…