「いまだ成らず 羽生善治の譜」鈴木忠平 <所感> 超一流の棋士の方々の視点で、歴史に残る棋士 羽生善治を書いた本。 25歳の全七冠制覇は言うまでもない偉業なのだが、ピークが20代と言われる棋士の世 界で50歳を超えてなお探求心が衰えることなく、そして第一線で活躍すること。これ が凄まじいと多くの棋士が語っている。 羽生善治と時を同じくした棋士は、羽生善治との時代が重なっていなければ…と思っ ているのかもしれない。 谷川浩司*が羽生善治に対して「あと10年遅く生まれてくればという思いを抱いた瞬 間もあった」と描写されているのはなんとも人間味がある。 (*言わずもがな谷川浩司は第17代永世名人であ…