『大阪図書館第二回図書展覧会』(大阪図書館、明治39年4月)は、4年前に神戸の古書つのぶえで入手したようだ。17頁、300円。明治期の小冊子が安いとつい買ってしまうが、本書は今なら買わないかもしれない。出品目録なので、書名、発行年などの書誌事項しか記載がなく面白くはない。ただ、大阪図書館所蔵本だけの出品ではなく、多くの蒐集家が出品していて、その名前が興味を引く。磯野秋渚、小山田竹次郎、渡辺霞亭、内藤湖南、村山龍平、上野理一、幸田成友、水落露石、鹿田静七、平瀬露香、本山彦一らである*1。これらは、初代館長今井貫一の人的ネットワークに属するメンバーである。第一回図書展覧会(明治37年5月)の列品目…